2013年2月27日水曜日

診察と検査1

乳がんの診断をしてくれたクリニックは、診断にて終わりになる。
次は、全身の検査を行ったり、手術をしたりするために、病院施設に行く。

私が選んだクリニックでは、基本的に次のステップは患者個人が決める。
ただ、私個人としては、どの病院に行けばよいのかがわからなかったのでクリニックの先生に意見を仰いだ。

今住んでいる場所と勤務地を話すと、通いやすそうかつ、先生もよく知っている腕利き(らしい←伝聞なので真相はわからない)の乳腺外科医がいる病院をいくつか紹介してくれたので、その場で決めると、その乳腺外科医に直接電話をしてくれ、次の診療の予約を取ってくれた。

ちなみに、このクリニックの先生はかなりクセがあるとは思うけど、私は行ってよかったと思っている。乳がんの告知はあっさりしていたが、突き放しているわけではなく、1時間以上説明などに費やしてくれた。半分以上は、私の珍しい乳がんについての説明だったのだが、残りは先生の診断に関してのあれこれ。中でも心に残ったのは次の内容。

「患者の命を救うために、医者をやっているわけではない。ハッキリ言って、そんな想いは医者になって2年ぐらいで消えた。今、なぜ医者をやっているかと言えば、それは趣味だから。自分の趣味は、乳がんに関する検診と診断なので、その分野において趣味を追求することで、結果として非常に高い精度の診断や検査を提供できているという自負がある」

色々と意見はありそうだが、この考え方も一理あるなと思った。日本では、乳がん検診は結構適当に行われているというのが現実らしく、このクリニックの先生は、そういった現実に対して警笛をずっとならし続けている。なので、患者の命うんぬんの発言は恐らく詭弁だろうし、患者不在の検診と診断をやっているわけではもちろんない。患者に対しても、とても誠実で分かりやすい説明をしてくれる。ただ、同情というのは一切なかった。淡々と私の乳がんの特徴と、起こりうる最悪の状態をすべて説明してくれた。だけど、こういうドライな先生というのは、好みが分かれそう……もっと優しく話してほしい、とかね。

なんとなく他人事のような言い方だけど、私のようにちょっと特殊な乳がんを発見できたということがこの先生のモチベーションやプライドにつながり、さらに趣味へのめりこむための触媒になってくれればうれしい。私のような珍しい乳がんを、今後も1人でも多く早い段階で発見してくれますように。

そして、私の乳がんは、やはりこのクリニックに行ったから見つかったようだ。次に訪れた大学病院の先生の第一声。「よく、この状態で見つかりましたね。見落とされてもおかしくないですよ。ああ、●●先生のご紹介なんですね。精密検査にこのクリニックを選んで正解でしたね」と。
そうだったのか!

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