2015年3月8日日曜日

「これまで、よくがんばりましたね」

3月6日に会社に休職願を出し、晴れて毎日が日曜日になった。
本当は、4月から休もうとしていたが、その時期の突然の休職は来期の予算に大きな影響が出てしまうので、早めの休職の方がよいだろうと思ったというのもあるけど、実際、限界だった。

毎週、メンタルクリニックの先生との診察の中で、初診の時から、何度となく「やっぱり仕事は、休めないですか? 診断書なら、いつでも書きますから」と言ってくださっていたのだが、なかなか私自身が決断できなかった。それは、休むことで、これまでのキャリアがもう終わってしまうかもしれないこと、がんの治療のためという名目もある収入が途絶えることになってしまうこと、などに対する恐怖があったからだ。「ええ、仕事は本当に、休みたいんですけど……」その後がいつも、続かなかった。

毎週同じ曜日の同じ時間に診察を受けていて、3月初めの診察日に、どうしても、今のまま仕事を続けるのなら、ということで、薬の種類を変更して処方してもらった。今まではマイナートランキライザーと呼ばれる、抗不安薬を日常飲みながら、必要に応じて頓服の薬を使っていたものの、なかなか気持ちが上がらないため、仕事をどうしても続けるのならということで、メジャートランキライザーの抗うつ薬(SSRI)を使うことになった。仕事を続けながらうつの治療を続けたいという患者さんによく使われるもので、それほど強い薬ではないのだが、抗うつ薬を飲んでまで、なんとか仕事を続けようとしている自分にウンザリだった。キャリアも収入も、もう、とりあえずどうでもいい。そんなものより、とにかく、休みたい。心からそう思った。

診察翌日、メンタルクリニックに電話をして、「最短で診断書を出してほしい」と頼み、診断書を書いてもらうために診察室に入ると、先生から言われる。

「これまで、よくがんばりましたね」

乳がんの告知の時ですら泣かなかったのに、思わず、泣いてしまった。


私の病名は「適応障害」でした。
仕事だけでなく、乳がんになったことや、治療そのものに対しても強いストレスを感じているということがわかり、ちょっと複合的ではあるのですが、しばらくだらだら〜としながら、まずはゆっくり休みたいと思っています。

やりたいなーと思っていた翻訳の続きなども、毎日が日曜日なので、少しずつできるといいな〜と思っています。

しかし、このblogは乳がんの記録だったはずなんですけど、ま、いっか!ということで。

4 件のコメント:

  1. お疲れ様でした。まずは仕事から離れてゆっくりされてよいと思います。できればメール転送設定などせずに完全に休養してください。
    私も抗がん剤の影響か、ホルモン剤によるものか定かではないのですが、治療から一年、かなりの体力低下と更年期障害に悩まされています。治療開始から半年ほどは不定期出勤でしたが、そのときには、休んでいてもメールベースで仕事をしてしまったので病後回復を妨げていた気がします。
    病気によるキャリア分断については、長い人生の中の夏休みと考えるようにしました。集中してリフレッシュ、治療する方が今後のキャリアにとっては却ってプラスになるかもしれませんよ。

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  2. あいこさま

    コメントありがとうございます!
    とりあえず、一番辛くて長かった不眠から解消されつつあるので、それだけでも私としてはとてもうれしいです。もっと早く専門医の元を訪れるべきだったなーと今は思うのですが、性格的に「ま、なんとかなるでしょ〜」というタイプなので、ここまで悪化させてしまったことが悔やまれます……。

    私はもうじき術後2年ですが、その時期に一気に崩壊が来た、という感じで、今頃なのか、今だからなのかはよくわかりません……。そもそも3月末で部署は解散、ジョブタイトルがなくなったので、仕事に復帰するかはあまり考えておらず(じゃあ、どうするの?というのは置いておいて)。

    とりあえず、一生懸命だらだらしたいと思います〜!
    ありがとうございました。

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  3. 症状が改善されているとのことで何よりです。
    私が思うに、抗がん剤などの初期の治療は「これが終わると元気になる」という希望があるから辛くても耐えられるけれども、ホルモン治療は長期間元気な頃とのギャップや不調とつき合わなくてはならず、自分に対してもどかしい思いや腹立ちが募っていくように思います。
    受け入れて付き合っていくしかないでしょうね。
    若くて体力のあるうちに更年期障害を終えることができるのはラッキー♪くらいに思うのはどうでしょう?当方いうほど若くないですが…
    また更新されたらコメントさせて下さい。

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  4. SECRET: 0
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    あいこさま

    コメントありがとうございます!
    不眠に関しては、改善が著しく、本当にそれはよかったことです。
    また、年齢と共に女性の体が変化していくというのは当たり前のことだとは思うのですが、薬剤を使って急激な変化をもたらすというのは、身体に対してはもちろん、心に対してもここまで影響があるとは思いませんでした(というか、当たり前ながら初めての経験なので、想像のしようがないというのが本音です)。

    前にも少し書きましたが、こういったblogに書くことがあるのは、何かが起きているからであって、何も起きていない人の方が多いのでしょう。そういうことを考えると、書かなくてはならなくなってしまったことがちょっと残念だなとは思いますが、誰かの役に少しでもたつことを祈りつつ、続けていきたいと思います。
    ありがとうございました。

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